ギルド日誌

2022/02/12
ゲーム音楽を編曲するということ
皆さんこんにちは!先日発売された『Pokémon LEGENDS アルセウス』にハマってしまい、ヒスイ地方に幽閉されている白猫です。新たにギルド日誌が始まったということで、私はアレンジャーの視点から、普段なかなかお話することのない編曲に関する投稿をしてみようかと思います。
ゲーム音楽は出版されている楽譜が圧倒的に少なく、特に吹奏楽の楽譜となると、限られた一部の曲しか入手することができません。そこで、団員自ら編曲をすることで好きなゲーム音楽を演奏できるようにしています。
私自身、ギルドに入団するまで編曲の経験はほとんどなかったのですが、Twitterでギルドの団員募集ツイートを見かけたとき、当時たまたま編曲していた曲がもしかしたら生演奏の機会を得られるかもしれない…とふと思いつき、試しにDMしてみるかということで連絡を取ったのが入団のきっかけです。
それからというもの、ギルドで演奏する曲の編曲をするようになったことで一気にそのおもしろさにハマってしまいました。始めは、管楽器のこともよくわからず、そもそもピアノの経験もないため耳コピすら満足にできず…という感じでなかなかに苦労しましたが、手探りで編曲の回数を重ねていくうちに、何となく感覚を掴んでいきました。吹奏楽のスコアを読むことは昔から好きだったので、今思うとその経験が大きく生きたと思います。そして、最近ではパソコンさえあれば音楽が作れるようになっていますので、私のようにピアノが弾けず耳もあまりよくないという人でも、なんとかそれっぽい曲を作れるようになっているのはありがたいなーと感じています。
ゲーム音楽を吹奏楽に編曲するにあたって、いろいろと考えるべきことはあるのですが、私が一番大切だと思っているのは、原曲を初めて聴いたときの記憶を呼び起こすような編曲にするということです。やはりゲーム音楽ですからゲームと切り離して考えることはできず、それぞれの曲にはそれぞれのゲームをプレイしたときに感じた様々な思いがあるはずです。それをないがしろにしたくはないので、どうすれば吹奏楽という形態でそのような編曲をすることができるか模索してきました。
最近では生演奏によるゲーム音楽も増えてきたものの、多くはいわゆる「打ち込み」で作られた音楽であるというのがゲーム音楽の特徴です。したがって、生演奏には適さないフレーズやあまり音楽的でない部分もあったりしますので、そういった部分をどのように吹奏楽で表現していくかが編曲の大きな課題となります。また、生演奏の場合でも、例えば演奏形態として最も多いであろうオーケストラの場合は、これを吹奏楽で表現することもなかなかに難しいのです。ヴァイオリンなら楽々弾くことができる高音域でも、吹奏楽ではフルートやピッコロしか同じ音域を演奏できない…等といったことは多々あります。このような制約の下で、原曲の再現に撤するのか吹奏楽における最適なサウンドを目指すのかという選択を数多く行っていく必要があります。
これまでたくさんギルドで編曲をさせてもらってきた中で、改めてアレンジャーという仕事の重要性を実感しています。というのも、拙い曲を書いてしまえば、団員にとっては練習のモチベーションを下げ得る要因となりますし、お客さんにとってはギルドや原曲のイメージを損なう要因ともなり得ます。どれだけ素晴らしい演奏でも曲自体のクオリティが微妙であれば結果として良い音楽にはなりません。もちろん、アレンジャーといえど趣味の一環としておこなっていることですので義務というわけではありませんが、このような責任を伴う仕事だからこそ、音楽的な勉強はもちろんのこと原曲に対する理解も十分に深め、自分ができる限り最高のクオリティで曲を仕上げたいと思っています。そして、一人でも多くの人が自分の曲を聴いて何か心を動かされるようなことがあればとても嬉しいです。
最後になりましたが、HGMGは2022年5月22日(日)に定期演奏会の開催を予定しています。私もアレンジャーとして何曲か書かせていただいていますので、ゲーム音楽が好きな方はぜひお越しいただけると嬉しいです!また、普段はYoutubeに編曲した曲を投稿していますので、もし興味がありましたらそちらもご覧いただけますと幸いです。
長文になりましたが、お読みいただきありがとうございました。

https://www.youtube.com/channel/UC0mYD0Qs8Jy7jxMy2DkDO_Q